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池田莉菜(りな)被告の裁判・判決は?一審で実刑9年!控訴審も同じ


2019年に2歳の子供が衰弱死した事件。

池田莉菜(りな)被告は初公判、そして被告人質問でも無罪を主張しています。

世間の反応としては「それはないだろ…」という声が多い中、裁判の行方、そしてどんな判決になるのか?が気になりますね。

このページでは、池田莉菜(りな)被告の事件についての内容から、裁判・判決までを追っていきます!

この裁判に関しては2020/11/11求刑が行われ結審、そして11/20に判決が言い渡される予定となっています!

実刑9年。控訴審でも同じ結果でした

2020年11月20日、札幌地裁の判決は懲役9年でした。求刑に対してちょっと少なめな感じがしますね。

ここから未決勾留分も引くと、刑務所にいる期間は8年くらい?模範囚ならもっと短くなると思われます。

そしてその後、判決を不服として札幌高裁に控訴しています。

今後、控訴審が行われることとなりました。

控訴審の結果

この事件の控訴審ですが、判決の言い渡しは2021年4月26日でした。

結果は弁護側の主張を退け、一審と同じく懲役9年。

尚、交際相手だった藤原一弥被告についても一審と同じ懲役13年が言い渡されています。

ここから先は最高裁に上告するか、それとも判決を受け入れて懲役刑に行くか、の二択になりますね。


池田莉菜(りな)被告の事件と、起訴された罪名は?

2歳の池田詩梨(ことり)ちゃんに暴行しけがをさせたとして母親の池田莉菜容疑者(21)と交際相手の藤原一弥容疑者(24)が逮捕された事件。死因は衰弱死でした。詩梨ちゃんの遺体は体重が10キロ未満と2歳児の平均より軽く痩せていて、身長も小さかったことが分かりました。
知人によると、池田容疑者は詩梨ちゃんを保育園に迎えに行かず、繁華街に飲みに行くこともあったといいます。
警察は、池田容疑者と藤原容疑者が日常的に食事を与えないなどの虐待をしていた疑いがあるとみて調べています。
出典:北海道ニュース

未だに記憶に新しいこの事件。

池田莉菜(りな)被告はシングルマザーでしたが、交際相手の藤原一弥被告を一緒に逮捕。

藤原一弥被告の裁判が先に始まり、既に傷害致死と保護責任者遺棄致死の罪で実刑13年の判決が出ています。

※検察からの求刑は18年。

ただこれは地裁判決なので控訴中。

対して池田莉菜(りな)被告は保護責任者遺棄致死の罪だけで起訴されています。

池田莉菜(りな)被告は初公判で無罪を主張

池田莉菜被告は逮捕後も無罪を主張していたのですが、裁判でもそのスタンスに変化はありません。

初公判は2020/11/2に札幌地裁で行われ、検察の冒頭陳述や弁護側の主張は以下の通りです。

保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の池田莉菜被告(22)は2日、札幌地裁(石田寿一裁判長)の裁判員裁判初公判で「元気な状態から急に亡くなった」と起訴内容を否認した。
弁護側も死因は衰弱死ではなく、食べたものを詰まらせたことによる窒息死だと主張した。
検察側は冒頭陳述で、解剖した医師の見解を基に、昨年5月31日ごろには詩梨ちゃんの体力が見るからに落ちていたと指摘し「犯行態様は悪質で残酷だ」と非難した。
起訴状によると、池田被告は昨年5月15日から6月5日ごろ、交際相手の藤原一弥被告と共謀し、藤原被告から暴行を受けてけがをした詩梨ちゃんに必要な治療を受けさせたり、食事を与えたりせずに衰弱死させたとしている。
藤原被告の公判で、解剖した医師は詩梨ちゃんの体重が平均を大きく下回る約6キロだったと証言している。
出典:共同

この文章だけだと明らかに母親である池田莉菜被告が有罪であるような印象を受けますね。

というか、起訴状はそんなふうにできているので当たり前です。

と同時に、裁判で無罪を主張するのは被告の当然の権利なので、ここにケチをつけることは許されません。

これが嘘かどうかを判断するのは、あくまでも裁判所、裁判官だけなのですから。

尚、初公判での池田莉菜被告は涙を流しながらの否認だったそうです。

メモを読みあげながら「衰弱した事実はありません」「起訴状は絶対に真実ではありません」と無罪を主張しています。

裁判4日目。解剖医と脳神経外科医の証言

池田莉菜被告の4日目の裁判において、検察側、弁護側の証人が出廷しました。

まず検察側の証人は詩梨ちゃんの司法解剖を担当した解剖医。

死因は低栄養による衰弱死であると主張しながらも、頭の骨折やアザは直接的な死因ではないと分析。

弁護側の証人の証人は脳神経外科医で、低栄養状態にあったものの飢餓状態ではなかったとして衰弱死を否定。

喉に嘔吐物を詰まらせたことによる窒息死であろうと分析を述べました。

つまり、検察としては食べ物を与えないなどの保護責任を放棄した結果の衰弱死であることを立証し、弁護側はそれを否認する形になったわけです。

被告人質問でも「検察側の主張はあり得ない話」と否認

その後、2020/11/10には被告人質問が行われました。

池田莉菜被告は子供の死因は窒息死だと主張し、「死ぬ2、3日前までは普通に歩き回っていた。検察の主張はありえない話。栄養も足りていると思った」と話しています。

事実、この日の裁判では「魚料理やヨーグルトなど1日3食あげるようにしていた」と証言。

検察は亡くなった詩梨ちゃんの衰弱について「自力で食事できないほどだ」と指摘。

改めて真っ向から対立する形となっています。

裁判官からは「窒息死だったとしても、栄養が足りていれば吐瀉物を吐き出す力もあり、こうはならなかったと思いませんか?」と被告に質問も。

これに対して池田莉菜被告は「今となってはもっと食事に気をつければよかったと思います」と。

求刑は懲役14年。長い、短い?

11/11(水)に行われた公判にて、検察は池田莉菜被告に懲役14年を求刑しました。

「実母である池田被告は、詩梨が生きながらえるための最後の命の綱であるのに、それを切り捨てた」と厳しく指摘したとのことです。

池田莉菜被告は求刑の際には泣いていたようですが、何に対しての涙だったのか…知りたいところでもありますね。

それにしても思った以上の求刑でした。

と同時に、もし有罪判決が出た場合は執行猶予は付きません。

求刑に対して7~8掛けするとざっと10年くらいのでしょうか。

判決は11/20になります。

一審では懲役9年の判決

保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の池田莉菜被告(22)に11月20日、札幌地裁の石田寿一裁判長は懲役9年(求刑14年)の判決を言い渡しました。
判決で札幌地裁の石田寿一裁判長は、詩梨ちゃんの死因は「低栄養状態による衰弱死」と認定。判決の時、池田被告はうつむきながら聞いていました。
※UHB 北海道文化放送より

大方の予想どうり有罪判決ではあるものの、実刑9年とちょっと短めな印象ではないでしょうか。

そもそも求刑が14年ですから、10年を超える実刑判決を予想していた方も多いでしょう。

今後は池田莉菜被告が控訴するのか、しないのかが注目されます。

一審判決を不服として控訴中

2020/11/25(水)のニュースにより、この事件は被告側から控訴の運びとなりました。

実刑9年という判決が不服である(というか、有罪自体を争う構えでしょう)ということでの控訴です。

今後、半年から1年ほどかけて、札幌高裁で控訴審が行われていくと思われます。

北海道札幌市で2歳の女の子に十分な食事を与えず死亡させた保護責任者遺棄致死の罪で懲役9年の判決を受けた母親が、判決を不服として札幌高裁に控訴しました。
保護責任者遺棄致死の罪で懲役9年の判決を受けたのは、札幌市中央区の池田莉菜被告(22)です。
北海道ニュースUHBより

池田莉菜被告の判決は?有罪なら実刑が濃厚か

2020年11月現在、まだ池田莉菜被告への判決は出ておりません。

可能性としては以下の2つ。

  • 莉菜ちゃんの遺棄致死はなかったとして無罪判決
  • 親として遺棄致死が認定され、有罪判決

そして有罪判決となった場合は、一発実刑か執行猶予付きか?に分かれます。

ここで保護責任者遺棄致死罪の量刑を調べてみましょう。

すると、けっこう懲役の幅が広く、【3年以上20年以下の懲役】となっていました。

あとは検察からの求刑次第ですが、可能性としては執行猶予付きも十分あり得ますね。

(求刑が5年以下だと、初犯であれば執行猶予がつくかも知れません)

ですが事件の状況から、仮に有罪であれば、執行猶予なしとなる可能性が高いのではないでしょうか。

共犯の交際相手の男は実刑18年の求刑でした。

傷害致死罪はなく、保護責任者遺棄致死罪だけでも長期の求刑があるものと予想されます。

2020年11月11日の裁判にて懲役14年が求刑されました。

よって有罪判決なら執行猶予なしの実刑となるでしょう。

池田莉菜(りな)被告の裁判での主張は嘘?

池田莉菜(りな)被告は「子供は元気だった」と主張しています。

ですが逮捕後の報道を見る限り、それは嘘なのでは?と思わざるを得ない状況が見えてくるんですよね。

というのは、亡くなった詩梨ちゃんに虐待の跡があったからです。

また前述した通り、2歳で体重が6キロほど。

これで「子供は元気だった」と言うのはさすがに嘘のように思えて仕方がありません。

詩梨ちゃんの体にはあざなどが見つかっていますが、捜査関係者への取材で、これらとは別に上半身の広い範囲にやけどの痕があったことがわかりました。熱湯などをかけられた可能性があるということです。
2人は容疑を否認し「詩梨ちゃんが誤ってやけどしたり転んだりした」という趣旨の供述をしているということです。
警察が先月15日に詩梨ちゃんと面会した時は目立ったけがはなく、警察はそれ以降2人が繰り返し暴力を振るったとみて調べています。

「上半身の広い範囲にやけど」とのことなんですが、子供が自分でやったことだとしても、その状態で元気とは言えないですよね、普通。

本気でいっているとしたら、それはそれで感覚がおかしすぎです。

また詩梨ちゃんが亡くなった自宅では、飼猫さえも劣悪な環境にあったことが報じられています。

池田容疑者の自宅で飼っていた猫13匹に対しても食事を与えないなど飼育放棄していたことが新たに分かった。
猫を保護した団体の代表「(猫に)ご飯とか水を与えなかったり、汚いところに置くのは虐待。猫でもこんなにひどい状態なのに、人間はどうしていたんだろう。特に小さい子なんて」
保護されたとき、多くの猫はあばらが見えるほどやせ細り、通常の半分ほどの体重だった。体には大量の寄生虫やダニがついていたという。
池田容疑者の自宅は猫のフンや尿で汚れた状態で、詩梨ちゃんは劣悪な環境下で激しい暴行を受け、母親が仕事などで不在のときも放置されていたとみられている。

子供がいるのに猫の多頭飼いはちょっと信じられません。

しかも全く世話ができておらず、こういう状況からも子供の世話などまともにしていなかったのでは?という推測になるのが普通。

それでも子供は元気だった、と裁判で主張しているくらいですから、彼女の中ではそれが真実なのかも知れません。

周りが嘘だどうだと騒いでもしょうがない話。

主張が嘘なのか本当なのか?の認定は、裁判所の判決をもってわかることになるでしょう。

池田莉菜被告の裁判以前に、児童相談所の対応がヤバい!

逮捕、起訴、そして被告となった池田莉菜氏ですが、この事件は児童相談所の対応のマズさも忘れてはいけません。

札幌市児童相談所も批判を受けて然るべきでしょう。

元々、事件が起きる1ヶ月前には、近所から北海道警に通報があったと言います。

19年5月12日のことです。

詩梨(ことり)ちゃんの鳴き声がかなりすごかったようなんですね。

警察は児童相談所に相談し、立ち入り調査の同行を求めるも児相は拒否。

※理由は夜間の人員が足りていないため。

更に2回目の虐待通告があった時も、世帯を特定できないという理由で池田莉菜被告の自宅には行かず。

3回目の通告でまた警察から同行を求められるも、それも実現しなかったわけです。

これだけ詩梨ちゃんを救うチャンスがありながら、全く児童相談所が機能していません。

池田莉菜被告、及び藤原一弥被告に対する怒りは当然ですが、札幌市児童相談所の対応も忘れてはいけません。

そしてこういった怠慢には、何かしらの罰が与えられないと今後も改善しないのではないでしょうか。

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